守り人と侵入者[言葉の切れ端021]

守り人と侵入者[言葉の切れ端021]

ごく普通の寒冷地として穏やかな日常を何百年も守り抜いてきたこの国は、ある日突然外からの侵入者たちによって、滅ぼされてしまった。
彼らの国に生えるオレンジ色の白樺が欲しかったのだ。

侵入者たちは、武器を携えて突然やってきて、何もかも奪ってしまう。
弱者のものが欲しいときは、そうするのが一番手っ取り早いからだ。

そうして適切な守り人たちを失った白樺たちは枯れ、侵入者たちも飽きて出て行ってしまった。それがこの土地さ。

シアンは無機質にそう言って、目の前の灰色の、その向こう側を眺めた。