夢の中でより自由になる[言葉の切れ端064]

他の多くの人とは違い、私は夢の中での自分の行動を決定することができる。
それが単なる夢だ、とわかるからだ。

夢の中で、私はより自由だ。
だからためらいなく人も殺せるし、裁判にも動じない。離婚しようと、肥満になろうと、酒を飲みすぎようと、目が覚めるとハイ、リセットだ。

見る夢の内容は選べないけれど、それでも自分の行動を決定する自由のあるメリットは大きい。

ごく自然な成り行きで、私は夢の中で本当の生き方をするようになる。

そのような暮らしで学んだことは、自由と幸福とのあいだには隔たりが在るらしいということだった。
自由と幸福のどちらを選ぶべきか?

選べそうなほうを選べ、というのが今のところ私があなた方に提示できる答えだ。

投稿者プロフィール

ちひろ
ことば、文字、文章。
それはとても恐ろしいものでもあり、うんと心強い味方でもある。

文字はマンガに劣り、写真は動画に劣ると言われる時代で、文字の集積だけがもたらしてくれる「情報」以上の無限の想像のための余白。
そんな文字の持つ力に心躍る方がいたら、ぜひ友達になってください。
私はそんな友達を見つけるために、物書きをしているのです。

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できることなら、十四歳という年齢はすっとばしてしまえるのがいい。
冬に元気をなくす母親と、影の薄い善良なフィンランド人の父親を持ち、ぼくは彼らの経営する瀬戸内市の小さなリゾートホテルで暮らしていた。ある時なんの前触れもなしに、ぼくにとって唯一の友達であったソウタが姿を消した。学校に行くことをやめ、代わり映えのしない平穏な日々を過ごすぼくの生活に、少しずつ影が落ちはじめる。

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