窓から外を眺めればいいのだ[言葉の切れ端138]

「ほんま、電車の中はスマホ触ってるやつらばっかりやな。世も末やわ」

「そう? 最近スマホいじってる人減ったなーって思ってるんやけど。みんな飽きてきたんじゃない? さすがに。たぶんさ、早い人は気づき始めたんやと思う。スマホの中に、ほんとうのことは書かれてないって。君もさ、せっかくスマホ見てないんやから、もっとみんなのことよく見た方がいいよ」

「ふん、俺は窓から見える景色が好きやねん」

「ま、私も窓から外眺めてる君を見るのが好きなんだけどさ」

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ことば、文字、文章。 それはとても恐ろしいものでもあり、うんと心強い味方でもある。 文字はマンガに劣り、写真は動画に劣ると言われる時代で、文字の集積だけがもたらしてくれる「情報」以上の無限の想像のための余白。 そんな文字の持つ力に心躍る方がいたら、ぜひ友達になってください。 私はそんな友達を見つけるために、物書きをしているのです。

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できることなら、十四歳という年齢はすっとばしてしまえるのがいい。
冬に元気をなくす母親と、影の薄い善良なフィンランド人の父親を持ち、ぼくは彼らの経営する瀬戸内市の小さなリゾートホテルで暮らしていた。ある時なんの前触れもなしに、ぼくにとって唯一の友達であったソウタが姿を消した。学校に行くことをやめ、代わり映えのしない平穏な日々を過ごすぼくの生活に、少しずつ影が落ちはじめる。

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