そもそも政治に期待するのかということ。

「自民圧勝」ーーーー。

選挙の結果はわかりきっていたことだが、安倍政権が「国民の信任を得た」と大手を振って政治をするための大義名分づくりとしてなら、この時期に700億もの税金を使って選挙をした価値もあるのかもしれない。

しかし、
「戦後最低の投票率」
「無効票の多さ」
「自民に投票したうち、たった3分の1だけが、自民に期待するから投票したという理由だった。その他は「ほかよりマシ」など」

などの理由から、国民の政治関心や期待の低さが伺える選挙となったとも報道されている。

そもそも。

「政治に期待する」から投票することが、当たり前のようになっているが、これはこれでどうなのだろうと思う。

世の中には何も期待しない、ということが平和を守ることだと思っている私には、政治に期待することが内包する危険のほうが目につく。

政治が何かしてくれる、そんな淡い期待を抱いて選挙をした結果、思い通りの国政にならなかったら?

「期待はずれだ」
「政治は私たちに何もしてくれない」
「これだけ暮らしが悪くなった」

なんて不満を垂れることになるだろう。

そもそも、人生何でも思い通りに行くなんて、本気で思っているのだろうか?
酸いも甘いも経験してきた大人なら、世知辛い世の中だってことぐらい、わかってるんじゃないのか?

それなのに、政治にだけは過度な期待を寄せるなんて、ちゃんちゃらおかしい。
そもそも、誰にも予測がつかないこの世界で、何年も先の公約が全部実現するだろうなんて鬼が笑う。

税金を払っているんだから当然だ?
私は、税金を払っているから道路を使うし、病院を安く使うし、ゴミを出す。

まぁそりゃ、「この税金どこに使われてるんだ?」って思うこともなくはないけれど、100%自分が正しいと思う税金の使い方をしてもらえるなんてハナから期待していない。

それより、税金の使い方やらなんやらかんやら、政治に文句ばっかり言っている暇があったら、本を読んでいたい。
その方が人生幸せだから。

だから私は、周りに迷惑をかけず、「これでいいだろ?」ってとこまである程度働いて、税金を納めて、空いた時間は本と過ごしたい。
自分のささやかな平和が乱されないように、努力はするけれど、それ以上は求めない。
日曜日の午後は、ずっと本を読んでいられるような、そんな平和。

何もかもが不安だから、自信がないから、とにかく全てに不満を言っているようにしか見えない人が多すぎる。

けれど、期待をしなくなっては、何も前進できなくなるのかもしれない。
人間は欲深いから、一度満足した平和は、明日には満足できなくなるのかもしれない。

そうして、誰かが誰かの平和を踏みにじって、世界は成り立っているのだろう。

私自身、まだ何かに期待してしまうことはよくある。

昨日の選挙だって、投票に行かなかった人たちにとって、投票に行った私は「時間の無駄遣い」をしてしまった負け組かもしれない。
それでも、行かずにはおれなかった。
政治について少なくとも”言及”する可能性があるなら、ある程度勉強して投票していなければ、その権利すらないからだ。

期待などしないことが正解、そう思いつつも自身の中に矛盾を抱えている。

人間に産まれてしまった以上、仕方ないのか。

そう思いながら、今日も頁をめくる。

この週末に読んだ3冊がめっちゃおもしろかったので、また紹介します。

投稿者プロフィール

ちひろ
ことば、文字、文章。
それはとても恐ろしいものでもあり、うんと心強い味方でもある。

文字はマンガに劣り、写真は動画に劣ると言われる時代で、文字の集積だけがもたらしてくれる「情報」以上の無限の想像のための余白。
そんな文字の持つ力に心躍る方がいたら、ぜひ友達になってください。
私はそんな友達を見つけるために、物書きをしているのです。

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