世界は広いと思いますか?狭いと思いますか?

世界。

それはどこかしら不思議な響きを持っている。

それには、大小や広狭なんて無いように思える。

それでも、敢えてあなたが世界を描写するとしたら。

もし、あなたが世界は狭いと思っていて。
世界を把握しようとしたり、価値観を敷衍しようとしたり、支持や共感を得ようとしたり。
誰かに出会うことや誰かと分かり合うことを期待して生きているとしたら。

世界があまりに広く無限であることに絶望するかもしれない。

私たちが見渡せる、世界の中のほんのちっぽけな部分にさえ、あなたと違う人間がひしめき合い、時にあなたを罵倒し、時に自身を責めるあなたに新しい視点をもたらしてくれるだろう。

もし、あなたが世界を広いと思っていたら。
どこまで行っても自分の足跡を全てにつけることなんてできないと知っていたら。

世界が時に狭く、窮屈に感じられるかもしれない。

それと同時に、あなたは共感や方則に触れ、つかみ所のない孤独から救い出されるかもしれない。

つまり。

あなたが目の前の人と世界を共有したらしめようとする時、世界は無限の広がりを見せるだろう。

あなたが遠くばかりを見つめ、どこにも行き着く先がないと嘆く時、世界は足元の小さな光をもらたしてくれるだろう。

定義しようとする時、世界はあなたを優しく裏切ってくれる。

投稿者プロフィール

ちひろ
ことば、文字、文章。
それはとても恐ろしいものでもあり、うんと心強い味方でもある。

文字はマンガに劣り、写真は動画に劣ると言われる時代で、文字の集積だけがもたらしてくれる「情報」以上の無限の想像のための余白。
そんな文字の持つ力に心躍る方がいたら、ぜひ友達になってください。
私はそんな友達を見つけるために、物書きをしているのです。

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