傘
今日は、「傘」という漢字について考えてみようと思います。
漢字辞典などを一切見ずに、漢字から醸しだされる雰囲気だけを吟味してみようと思いますので、正しい由来などが知りたい方はごめんなさい。
傘
この漢字の一番上に覆いかぶさっているものは、間違いなく「傘」のほぼ核心部分でしょう。
天から降り注ぐ雨から身を守るもの。
恵みの雨も、ここでは避けるべきものとされているんですね。
まぁ濡れたら風邪引いちゃいますからね。
そして、その下の「人」が4つ。
これは単純に人が4人いる、と考えて良いものなのでしょうか。
傘に4人って、かなりギュウギュウなんでは。。。
最近2人用の傘というものをちらほら見かけますが、
単純にこれの倍ってことでしょうか。
普通に一人ひとり別の傘のほうがいい気がします。
そして、下の「十」っぽいやつ。
これは、床でしょうか?床の上に、4人座っているのでしょうか?
床が地面から離れてる感じ、弥生時代の「高床式倉庫」を彷彿とさせます。
※画像はWikipediaより引用
懐かしい。
でも、床に座ってるってことは、家の中ってことで、そしたら傘いりませんよね?
てことで、この解釈は却下です。
では、単純に数字の「十」だとしたら?
そうだとしたら大変なことになります。
一つの傘に、14人もの人が押しくらまんじゅうすることになります。
そんな傘があったら、圧巻だとは思います。
が、間違いなく通りを歩いていて邪魔になると思いますし、そもそも14人がまとまって雨の中を同じ方向に同じペースで歩く状況って、一体何でしょうか?
全く謎です。
そして、「傘」という字をじっと眺めていたら、なんだかよくわからなくなってきました。
文字がほどけていく感じというか。
こういう現象、「ゲシュタルト崩壊」って言うんですって。へー。
結局答えはわかりませんが、私個人としては14人で傘を分け合うっていう状況がなんだかほっこりします。
時代的にね、我欲だったり孤独だったりってワードが目立ちますから。
平和にやっていきたいもんです。
ブログ運営者
-
ことば、文字、文章。
それはとても恐ろしいものでもあり、うんと心強い味方でもある。
文字はマンガに劣り、写真は動画に劣ると言われる時代で、文字の集積だけがもたらしてくれる「情報」以上の無限の想像のための余白。
そんな文字の持つ力に心躍る方がいたら、ぜひ友達になってください。
私はそんな友達を見つけるために、物書きをしているのです。
新しい書きもの
言葉の切れ端2021.03.03抜かれたクッキーの味方をする仕事[言葉の切れ端205]
言葉の切れ端2021.02.28何もかもが変わってしまう[言葉の切れ端204]
言葉の切れ端2021.02.25有限な資源は無限に近づいている[言葉の切れ端203]
言葉の切れ端2021.02.22リスクだけを考えて立てる計画[言葉の切れ端202]
新刊発売中!
冬に元気をなくす母親と、影の薄い善良なフィンランド人の父親を持ち、ぼくは彼らの経営する瀬戸内市の小さなリゾートホテルで暮らしていた。ある時なんの前触れもなしに、ぼくにとって唯一の友達であったソウタが姿を消した。学校に行くことをやめ、代わり映えのしない平穏な日々を過ごすぼくの生活に、少しずつ影が落ちはじめる。
『レモンドロップの形をした長い前置き』
著者:田中千尋
販売形態:電子書籍、ペーパーバック(紙の書籍でお届け。POD=プリントオンデマンドを利用)
販売価格:電子書籍450円(※Kindle Unlimitedをご利用の方は無料で読めます)、ペーパーバック2,420円