『本日は大安なり/辻村深月』

11月22日、大安。
高級結婚式会場で執り行われる4組のカップルの結婚式。
どのカップルも、ちょっとおかしな事情を抱えていて、結婚式までの道のりや当日のドタバタをリズム感よく描いている。
時に新婦の目線から。
時に新婦の甥の目線から。
時にプランナーの目線から。

これまでの辻村作品の何処か鬱々とした、人間の闇に触れるような気迫には欠けていた。
その分、話の作り方の巧さ、エンタメ感が際立つ作品だった。
「病んでいる時に読むとホッとする」という、自分の中の辻村深月の印象が少し変わった。
彼女も結婚して子供を産み、幸せなのだろうなぁというのが、本を通して伝わってきた。

彼女も本に書かれている登場人物のように、結婚まで色々あったのかもしれない。

いや、結婚などという人生の節目に行き着くまで、なにもないことなんてあるのだろうか。

心に突き刺さる表現が多い著者の作品の中でも、巻き起こる事件をなぞって、「出来事」を楽しめる作品だった。

奇しくもこの本を、11月22日、友人の結婚式の二次会に出席するための姫路までの電車で読んだ。
友人の結婚式というのは、色々なことを思い出して、甘酸っぱい気持ちになる。
その場にいるだけで幸せな気持ちになる。

「幸せになって」
そう願う私達が、彼らから幸せを分けてもらっている気がするのだ。

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ことば、文字、文章。 それはとても恐ろしいものでもあり、うんと心強い味方でもある。 文字はマンガに劣り、写真は動画に劣ると言われる時代で、文字の集積だけがもたらしてくれる「情報」以上の無限の想像のための余白。 そんな文字の持つ力に心躍る方がいたら、ぜひ友達になってください。 私はそんな友達を見つけるために、物書きをしているのです。

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