『麦の海に沈む果実/恩田陸』

恩田陸、という作家。

これほどまでに作風がないと感じる作家も珍しいかもしれない。
そんな風に思うのはわたしだけだろうか。

『夜のピクニック』
『ドミノ』
『夢違』

これらのどれも、同じ作家が書いたとは思えないほど、どれもバリエーションに富んだ展開やリズム感である気がする。

そして今回の『麦の海に沈む果実』。
これは、『常野物語』とイメージが重なる。

一風変わった、山奥に位置する全寮制の学校に入れられる主人公。
そこでは狭い世界に閉じ込められた生徒たちが、独特の世界を築いている。

感受性豊かで、それでいて鈍感。

気づかないうちに、不自然にゆがんでしまった思考。

消えてゆく生徒。
何事もなかったかのような日常。
それは非日常に慣らされた日常なのかもしれない。

ミステリー?
青春モノ?
ファンタジー?

久しぶりにぶっとんだ世界観に触れて、なかなか楽しく読めました。

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ことば、文字、文章。 それはとても恐ろしいものでもあり、うんと心強い味方でもある。 文字はマンガに劣り、写真は動画に劣ると言われる時代で、文字の集積だけがもたらしてくれる「情報」以上の無限の想像のための余白。 そんな文字の持つ力に心躍る方がいたら、ぜひ友達になってください。 私はそんな友達を見つけるために、物書きをしているのです。

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